強い家
先月に引き続き、今月も強いお家のつくりかたです。
熊本地震から半年経ち、調査結果を交えた耐震セミナーに行ってきました。そこから得られたお家を強くする「3つの大切なポイント」をお伝えします。
その①:金物を正しく使う

柱と梁、筋交いをしっかりと金物で止める必要があります。
熊本で倒壊したお家では、金物がきちんと施工されていませんでした。
特に重要なのは、土台と柱をつなぐ金物です。
ここが外れてしまい倒壊してしまうことが多いのです。
それを防いでくれる金物が「ホールダウン金物」(写真①)で、基礎と柱を直接結んでくれます。
この金物の数で、住宅会社の耐震に関する考えがわかるくらいに大切な金物です。
その②:耐力壁を多くする

耐力壁(写真②)とは、お家を強くするための壁のことです。
柱を太くしても、梁を大きくしても、基礎を強くしても、在来木造住宅では耐力壁がなければ強くなりません。
耐力壁自体にも強い、弱いがあり、それらをバランスよく配置していくことが重要です。
単純に言うと、この耐力壁が多いほど「強い家」になります。
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その③:「 田 」の字の間取り

セミナーで、京都大学の教授が言っていたことがこれです。
田の字を基本にして、そこから削ったり、足したりしていくと間崩れ(変な間取り)がしにくいので、強くなるのです。
構造計算をする時には、この形を意識して進めていきます(図①)。
大切なことは…
もう一つ、大切なことがあります。
それは過信をしないと言うことです。
地震は、起きれば起きるほど、新たな発見があるくらいにまだまだ未知の世界なのです。
これからどのような地震が起きるかを断言することは誰にもできないのです。
+α ―今回のセミナー ―
日経ホームビルダーが開催した「大地震に耐える新基準はこれだ!」です。
京都大学教授の話や、熊本地震で倒壊したお家の倒壊をシミュレーションして見せてくれた方がいました。
熊本の住宅会社社長も来てくださり、実際の地震の際に役に立つお話を聞くことができました。